【MSCI】インデックス投資家にはおなじみ、超優良銘柄のMSCI銘柄分析

MSCIは、日本の投資信託やETFでも多数採用されている指数を提供している企業です。

S&Pグローバルの銘柄分析をする中で指数算出を主とする企業に興味を持ち、事業や業績について調査してみました。

MSCIはインデックス投資向けの指数算出に特化した会社だと勝手な想像をしていたのですが、実際はそうでもありませんでした。

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MSCIは、指数算出とデータ分析を核とする企業

MSCIは、元々モルガン・スタンレーの子会社(Morgan Stanley Capital International)でした。

2007年11月にモルガン・スタンレーから独立したものの、会社名称には当時の名残を残していますね。

「MSCI」で始まる各種指数が非常に有名であるがために、そのまま社名にしてしまったのではないかと(笑)

指数算出事業

MSCIが算出している指数は、世界中の機関投資家が株式売買のベンチマークとして使用しています。

また、MSCIの指数をベンチマークとするETFや投資信託も多数存在します。

MSCIは、指数使用者(ETFや投資信託の設定会社等)から指数使用料を徴収することで、利益を得ています。

代表的な指数

代表的な指数を列挙したのが以下の図です。

出典:MSCI指数ハンドブック

日本で特に有名なのは、全世界株式から日本を除外した「MSCIコクサイ」です。

MSCIコクサイを採用している投資信託は非常にバリエーションが豊富です。

有名どころだと…

  • eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
  • ニッセイ外国株式インデックス
  • たわらノーロード 先進国株式
  • iFree 外国株式インデックス

毎年4回、定期的に指数のメンテナンスが行われる

MSCIの指数は、年4回(2月/5月/8月/11月)定期的にメンテナンスが行われます。

2月/8月に行われるクォータリー・インデックス・レビューの方が、より大規模なメンテナンスです。

  • 2月/8月:クォータリー・インデックス・レビュー(Quarterly Index Review)
  • 5月/11月:セミ・アニュアル・インデックス・レビュー(Semi-Annual Index Review)

メンテナンス実施の具体的なタイミングは、メンテンナス実施月の最終営業日と決まっており、その10営業日以上前にMSCIのサイトで告知されます。

Index review - MSCI
Including MSCI Global Investable Market Indexes May 2015 Semi-Annual Index Review, MSCI Global Value and Growth Indexes May 2015 Semi-Annual Index Review, MSCI ...

メンテナンスの具体例は以下の通りです。

  • 構成銘柄の追加/削除
  • 構成比率の変更(リバランス)
  • バリュー/グロースやサイズ・セグメント(Small Cap/Micro Cap)の見直し

2018年8月に実施されたクォータリー・インデックス・レビューの告知を読むと、「MSCI JAPAN INDEXに昭和電工を追加、スルガ銀行を削除」との記載がありますね。

出典:MSCI – Index Review

データ分析事業

2004年に株式リスク分析ツールを提供しているBarra社を買収し、データ分析に参入しました。

2010年にRiskMetrics社とMeasurisk社を買収するなど、MSCIはデータ分析の領域に近年力を入れています。

優れたリスク管理分野・コンプライアンス分野の技術ベンダーをランキングする「RiskTech100」において、MSCIは2018年にカテゴリウィナーに選出されました。

その他事業(ESGインテグレーション)

MSCIの売上の大部分は前述の指数算出・データ分析によるものです。

他にも、売上規模は小さいものの注目すべき事業として、「ESGインテグレーション」が挙げられます。

ESGは、「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」の頭文字を合わせたもので、企業が持続的に成長していく上で非常に重要な要素だと近年考えられています。

ESGインテグレーションとは、ESGの情報を投資意思決定プロセスに組み込むことです。

要するに、自己資本比率やROEといった財務情報と同様に、環境保護・男女平等・内部統制といったESG関連の情報も投資意思決定において考慮するということですね。

MSCIは、企業がどの程度ESGに注力しているかを様々な形で可視化し、投資意思決定に用いることができるようにしています。

出典:NSCI -ESG Ratings

ESGに優れた企業を集めた指数を算出したり…

出典:BlackRock – iシェアーズ MSCI 米国 ESG セレクト ETF

企業のESGに関するパフォーマンスを格付けしたり…

MSCI – ESG 格付け – 日本株レポート

MSCIの業績

P/L

ソース:MSCI – Annuals and Proxies

売上が右肩上がりな上に営業利益率も40%前後をキープしており、非常に優秀としか言いようがありません。

セグメント別売上高比率は、2017年時点で指数算出事業とデータ分析事業が9割弱を占めます。

意外とデータ分析事業の売上が多いです。

B/S

ソース:MSCI – Annuals and Proxies

2015年~2016年にかけて自己資本比率が急激に減少していますが、長期借入金で自社株買いをした影響です。(下図の濃い緑色が自社株買い)

出典:MSCI – MSCI SECOND QUARTER 2018

2015年~2016年にかけて、長期借入金の急増と株主資本の急減が見て取れます。

出典:MSCI – 2017 Annual Report

アメリカの企業では割とよくある話で、MSCIのように安定した利益を得られる企業であれば特段ネガティブにとらえる必要はないかと考えます。

EPS/DPS

ソース:MSCI – Annuals and Proxies

2013年まで無配でしたが、2014年から配当支払いを開始しており、増配ペースは中々のものです。

配当性向は40%程度とあまり高くなく、前述した自社株買いによる株主還元を重視していますね。

C/F

ソース:MSCI – Annuals and Proxies

営業キャッシュフローは非常に安定しています。

一方で、投資キャッシュフローと財務キャッシュフローは年によってばらつきが激しいです。

買収や自社株買いを頻繁に行っているためですかね。

株価

出典:Yahoo! Finance – MSCI

ここ数年、凄まじい勢いで株価が上昇しています。

現在はPER40倍超と非常に割高になっており、私は購入できていません。

総評:いつか必ず買いたい

指数算出の領域では、MSCIは間違いなく世界トップクラスの企業です。

非常に安定的なビジネスに加えて株主還元にも力を入れており、投資家目線では素晴らしい企業と言えます。

非常に割高な株価のみがネックで、株価が多少落ち着いたら是非購入したいと考えています!

 

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