インフラファンドの公募増資は買い時か?買う前にこれだけは確認したい

2018年8月に日本再生可能エネルギー・インフラ投資法人が、9月にカナディアンソーラー・インフラ投資法人が、立て続けに公募増資を行いました。

両社とも、公募増資のタイミングで投資口価格が大きく下落しています。

<日本再生可能エネルギー・インフラ投資法人>

<カナディアンソーラー・インフラ投資法人>

下落に合わせてここ2週間ほどひたすら買い増した結果、500万円ほどインフラファンドへの投資額が増えました(笑)

企業が公募増資すると株価が下落することはよくあり、インフラファンドも下落するのが通例です。

インフラファンドの公募増資による価格下落に乗って、買い増ししても問題ないのでしょうか?

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公募増資とは

会社の資金調達方法

公募増資は、企業の資金調達方法の一つです。

一般の投資家を対象に新株新株の購入を募集した上で、時価を基準にした価格で新株式を発行します。

時価と同価格だと投資家が公募増資に応募するメリットがなく、時価よりも大きく割安だと既存投資家が不利益をこうむることから、発行価格の基準日における時価よりも若干割安な価格で発行されることが多いです。

出典:カナディアンソーラー・インフラ投資法人 – 新投資口発行及び投資口売出しに係る価格等の決定に関するお知らせ

公募増資により1株当たり利益が減少する可能性あり

公募増資を行うと発行済み株式数が増加するため、企業の純利益が増加しないと1株当たり利益が減少します。

以下の図は一例ですが、発行済み株式数の増加割合=純利益の増加割合で、ようやく一株当たり利益が横ばいです。

公募増資を行った企業が獲得した資金をしっかり利益に変換できないと、投資家が損をこうむることになります!

インフラファンドにおける公募増資

インフラ資産を購入する際に公募増資が行われる

インフラファンドは利益の90%以上を投資家に分配するため、手持ち資金で太陽光発電所等のインフラ資産を購入することが困難です。

インフラ資産を購入するためには、公募増資するか借り入れするかして資金を調達する必要があります。(公募増資+借り入れの合わせ技もある)

また、どのインフラファンドもLTV(不動産価格における借入比率)が50~60%程度に収まるようにしていることもあり、インフラ資産の新規購入時には毎回のように公募増資が行われます。

公募増資の頻度としては、1年に1~2回行っているインフラファンドが多いですね。

  • タカラレーベン・インフラ投資法人:上場後、約3年3ヶ月で3回
  • いちごグリーンインフラ投資法人:上場後、約2年9ヶ月で1回
  • 日本再生可能エネルギー・インフラ投資法人:上場後、約1年6ヶ月で3回
  • カナディアンソーラー・インフラ投資法人:上場後、約1年で2回

太陽光発電所の購入であれば公募増資=すぐに利益増大

東芝のように、業績が悪い企業がとにかく資金調達するために公募増資するようなケースもあります…

焦点:東芝の巨額増資、GS独り勝ちの衝撃 新たな火種警戒も
東芝による6000億円の第三者割当増資は、ゴールドマン・サックス証券(GS)がアドバイザーの座を獲得、先を越された日系証券各社に衝撃が走った。上...

こういったケースの場合、公募増資で得た資金は負債の返済だとか事業再編だとか、利益に直結しない用途で使われてしまいます。

公募増資で得た資金を適切に使用すれば、将来的に利益を上げられるのかもしれませんが…日本の企業って一度落ちぶれると大体復活できない気がする(笑)

一方、インフラファンドが公募増資で太陽光発電所を購入するの場合、一定程度の利益をほぼ確実に、かつすぐに得られます。

  • ほぼ確実に:FIT(固定価格買取)制度で保護されているため
  • すぐに:完成した太陽光発電所を購入し、すぐに売電を開始するため

インフラファンドの公募増資時における確認ポイント

これまでの話から、インフラファンドの公募増資に対してネガティブな判断をする必要ないと考えています。

公募増資のタイミングで投資口価格が大きく下落したら買い増しのチャンスですね。

· · ·と言っても、無条件に買い進むのではなく以下2点は確認したいところ。

購入するインフラ資産の種類を確認

太陽光発電所以外のインフラ資産にも投資すると宣言しているインフラファンドもあります。

出典:日本再生可能エネルギー・インフラ投資法人 – ポートフォリオ構築方針

公募増資で購入するインフラ資産が太陽光発電所であれば、すでに実績多数なのでまぁ問題ないです。

風力発電やバイオマス発電等、太陽光発電以外のインフラ資産を購入するための公募増資だったら、一度立ち止まって考えた方が良いですね。

購入するインフラ資産の想定IRRを確認

FIT(固定価格買取)制度で売電価格を決定する際、どの程度の利益を得られるような価格にするかをIRR(内部収益率)ベースで計算します。

IRRをものすごくざっくりと説明すると、お金の時間価値(すぐに得られるお金の価値>将来得られるお金の価値)を考慮した利回りです。

太陽光発電所に関しては、FIT(固定価格買取)制度開始時に想定IRR:6%だったのが、2015年度以降には想定IRR:5%に下げられました。

平成27年6月末に、法の規定に基づき3年間の「利潤配慮期間」が終了したが、各再生可能エネルギーの供給の量を勘案し、十分な認定・導入が進んでいる太陽光についてはIRRを6%から5%に引き下げた。それ以外の電源については、十分に導入が進んでいないことから、IRRの水準を維持したところ。

引用:資源エネルギー庁 – 電源種別(太陽光・風力) のコスト動向等について(平成28年11月)

実際の事業におけるIRRが想定通りにいくものではないのは当然として、「売電価格計算時の想定IRRが高い=高い利益を得やすい」のは間違いないです。

インフラファンドがインフラ資産を購入する際には購入するインフラ資産の想定IRRを公開するため、想定IRRの値は確認しておきたいですね。

太陽光発電所であれば、想定IRR:6.0%であれば問題ないですが、6%を切ると一度立ち止まって考えた方が良いです。

出典:カナディアンソーラー・インフラ投資法人 – 国内インフラ資産の取得及び貸借に関するお知らせ

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