【BND】小規模投資家がバンガード・米国トータル債券市場ETFを購入してはいけない理由

バンガード・米国トータル債券市場ETFと言えば、非常に有名な債券ETFです。

債券ETFを買ってみようと考える人の多くがまず検討する銘柄ではないでしょうか。

 

しかし、私を含む資産規模が数十~数百万円程度の小規模投資家はバンガード・米国トータル債券市場ETFを安易に購入すべきではないです。

外貨建てMMFを利用した方が確実です。

かくいう私自身が、以前バンガード・米国トータル債券市場ETFについて書かれた記事を読んで「こんな株価下落局面に強いETFなら是非ポートフォリオに組み込みたい」と考え、勢いで購入しました。

その結果後悔しかしなかったので、失敗した理由を分析した結果を共有したいと思います。

※記事を書かれた方を非難する意図は全くありません。資産規模が全然違うのに、記事を鵜呑みにして投資して失敗した自分が悪い。

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バンガード・米国トータル債券市場ETFとは

世界最大級の投信会社であるバンガード社が発行しているETF(上場投資信託)で、米国の投資適格債券市場全体に広く投資する商品です。

残存期間が1~10年程度の債券、かつ米国債の比率が高く、安全性の高いディフェンシブ銘柄として有名です。

出典:バンガード社:バンガード・米国トータル債券市場ETF

リーマンショックでも値下がりは10%程度で、すぐに値を戻していることを見ても安心感がありますね。普段はヨコヨコの動きをします。

赤丸部分がリーマンショック時の値動きです

なぜ、小規模投資家はバンガード・米国トータル債券市場ETFを購入してはいけないか

小規模投資家がバンガード・米国トータル債券市場ETFを購入する動機

小規模投資家が資産の大部分をバンガード・米国トータル債券市場ETFにつぎ込んでも、分配金は雀の涙です。(日本の銀行預金よりはマシですけど)

通常、株式等のより高リスクな資産と組み合わせてバランスを取るために購入します。

つまり、1度買ったら一生放置ではなく、リバランス(追加購入/売却)する前提となります。

給与収入の一部で追加購入したり、株価暴落時に売却して高リスク資産の購入資金に充てたり。

小額取引では手数料負けして利益が出ない

ETFは購入/売却する度に手数料がかかります。

キャピタルゲインに期待できず、分配金利回りも高くないとなると、一度にまとまった金額を動かさなければほとんど利益が出ません。

サンプルとして、SBI証券の口座でバンガード・米国トータル債券市場ETFを保有する場合の分配金利回りや手数料を計算してみます。

前提条件

以下の仮定で計算しました。

税引き後分配金利回りは現在の分配金利回り(2.5%~2.7前後)を基準に、配当課税を割り引いた値です。

また、SBIの手数料は現時点で業界最安水準であるため、他の証券会社を利用している方でも参考になるかと思います。

  • 税引き後分配金利回り:2.0%
  • 購入/売却時手数料:0.454%(5.4ドル~21.6ドルの間)
  • ETF自体の値動きは無視する

計算結果

考察

一度に購入/売却する金額が数千ドル程度だと、手数料を回収するだけでも数ヶ月要します。

手数料回収も考慮した、1年保有時の実質的な利回りは1%程度です。

1%程度だと、外貨建てMMFを購入するのと利回りはほぼ変わりません。

「わずかに高い利回りを得られる」というメリットに釣られてバンガード・米国トータル債券市場ETFを購入するよりも、外貨建てMMFを購入した方が建設的です。

  • ETF:元本保証なし、購入/売却手数料有料
  • 外貨建てMMF:実質的に元本保証、購入/売却手数料無料

私見ですが、リバランス前提でバンガード・米国トータル債券市場ETFを購入するのであれば、最低でも10000ドル単位、できれば20000ドル超の単位で購入/売却したいですね。

保有して2ヶ月目で手数料を回収できるためです。(計算結果の表では黄色塗りつぶしのあたり)

補足:利下げ局面でのキャピタルゲイン狙いについて

これまでの話では、バンガード・米国トータル債券市場ETF自体の値動きは無視してきました。

利上げをすると債券の価格は低下、利下げをすると債券の価格は上昇するというのが一般論です。

債券ETFは債券を集めた投資信託ですから、債券と同様の値動きをするはずです。

そこで、「現在の利上げ局面で仕込んでおき、利下げ局面で値上がりしたところで売れば利益が出る」と考えることは可能です。キャピタルゲインがあれば、手数料分の損失を簡単にカバーできますね。

しかし、上記は一般論であって未来がどうなるかは分かりません。

 

そもそも、低リスク(不確定要素の少ない)資産としてバンガード・米国トータル債券市場ETFを選定しつつ、将来の値動きという不確定要素に賭けることに疑問を感じます。(注:個人の主観です)

 

2018/8 追記:

低リスク投資を探す中で見つけたインフラファンド(太陽光発電投資)に魅力を感じ、現在私はそちらへ投資しています。(BNDは全て売却済み)

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