利上げ局面では、BNDやAGGよりも外貨建てMMFに投資すべき!その理由を解説!

アメリカ債券ETFは、ディフェンシブ投資として多くの人に嗜好されているETFです。

その中でも特に有名なETFは以下の2つで、「ディフェンシブ投資の王様」なんて呼ばれることもあります。

  • バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)
  • iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)

SPDR ポートフォリオ米国総合債券ETF(SPAB)という、更に低コストの債券ETFもありますね。(日本では購入できる証券会社が限られますが)

アメリカの経済が好調で利上げが続いている現在も、将来に備えてBNDやAGGに投資している人は多いのではないでしょうか。

 

しかし、現在投資するのであれば、BNDやAGGではなく外貨建てMMFに投資する方が良いです。

外貨建てMMFはBNDやAGGをはじめとする債券ETFに類似していますが、大きく異なる点があります。

外貨建てMMFには利上げがプラスに働き、BNDやAGGには利上げがマイナスに働くことです。

スポンサーリンク

利上げは、BNDやAGGにとってマイナス

金利上昇による債券価格低下の影響を受ける

金利が上昇すると、発行済み債券の流通価格(=市中価格)が低下するのは有名な話です。

既存の債券の金利よりも高い金利の債券が流通すると、既存の債券は価格を下げないと売れなくなるためです。

※もちろん、債券を満期まで保有すれば、市中価格にかかわらず額面分が満額償還されます。

出典:大和証券 – 債券価格と金利の関係

債券ETFがベンチマークとする指数は様々な債券の集合であり、金利上昇による債券価格低下の影響を受けます。

無論、金利だけで債券価格が決定するわけではなく、発行体の信用リスク変動等の影響も受けますけどね。

BNDやAGGの長期チャートを見てみると、2016年に一時的に高騰したものの、全体的には2013年以降緩やかな下落傾向にあります。

出典:Yahoo! Finance – BND/AGG Chart

金利が上昇しても、分配金増加は微々たるもの

2014年~現在までのBNDの分配金額が以下のグラフです。(ソースはSBI証券)

アメリカの利上げが始まった2015年冬以降、分配金は一応増加していますが…ごく僅かです。

考えてみれば当たり前の話で、BNDやAGGの裏付けとなっている大量の債券現物は、金利上昇により利回りが増加するわけではありません。

また、BNDやAGGの裏付けとなっている債券は中~長期のものが多く、保有する債券の満期到来→市中での債券調達のサイクルが長いです。

市中に出回る債券の金利が上昇しても、BNDやAGGが保有する債券の金利上昇に波及するまでには時間を要します。

出典:バンガード・米国トータル債券市場ETF – ファクトシート

利上げは、外貨建てMFFにとってプラス

金利上昇による債券価格低下の影響を受けない

外貨建てMMFは「元本を極限まで保証する」ことを謳った投資信託です。

外貨建てMMFを運用するファンドによって多少特色はありますが、共通しているのは、信用リスクの低い発行体の短期債券(満期までの残存期間が数か月未満)を中心に投資していることです。

出典:ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド(ドル建て) – 2018年9月月次レポート

過去に外貨建てMMFが元本割れしたのは過去に一度のみ、エンロンの債券を組み入れていた一部のファンドがエンロン破綻により元本割れしました。

それから20年近く一度も元本割れを起こさず、リーマンショックでは元本割れしたファンドは1つもありませんでした。

通常の利上げ程度で、外貨建てMMFの元本割れを警戒する必要はありません。

金利上昇により分配金が大きく増加する

外貨建てMMFの保有する債券は満期までの残存期間が非常に短く、債券の満期到来→市中での債券調達のサイクルが非常に早いです。

市中に出回る債券の金利上昇の影響をすぐに受けるため、金利が上昇すると分配金額が一気に増加します。

以下のグラフを見ると、アメリカの利上げが始まった2015年冬以降、継続的に利回りが上昇しています。

※ファンドへの信託報酬を差し引いた後の利回りです。

出典:ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド(ドル建て) – 2018年9月月次レポート

利上げが落ち着いたら、外貨建てMMFからBNDやAGGに資金を移動させればいい

これまで、利上げ局面ならBNDやAGGよりも外貨建てMMFの方が良いという話をしてきました。

しかし、「BNDやAGGは投資対象として外貨建てMMFに劣っている」と言いたいわけではありません。

 

アメリカの利上げはいつか必ず停止します。

利上げ継続中は外貨建てMMFに投資しつつ、利上げペースが鈍化または停止する頃に、外貨建てMMFを売却してBNDやAGGを購入すればよいのではないでしょうか。

 

また、この方法には買付手数料を抑えられるという地味ながら大きなメリットもあります。

BNDやAGGの購入/売却手数料は有料であり、何度も購入すると手数料が嵩みます。

一方、外貨建てMMFはノーロードの投資信託と同様に購入/売却手数料が無料です。(毎月自動で積立てることも可能)

<例:SBI証券で毎月1000ドルを12ヶ月投資する場合>

  • BND/AGGを毎月購入:買付手数料は64.8ドル(5.4ドル×12回)
  • 外貨建てMMF積み立て→最後にBND/AGGに資金移動:買付手数料は21.6ドル

43.2ドルお得!

コメント

  1. 通りすがりの より:

    私はSBIで外貨積み立てと外貨建てでの外貨MMFスポット購入を行っていますが、地味なデメリットがありました。取得した外貨の平均とMMF購入時の為替差益に対し20%課税されます。差益は雑所得です。この点に気付いて外貨MMF買付をちょっとためらっているところです。

    • とことことことこ より:

      コメントありがとうございます。
      コメント頂いた点について調べてみたのですが、外貨預金を使用して経済的価値のある何か(外貨建てMMFに限らない)に投資すると、為替差益分が雑所得として発生するようです。
      外貨建て預金で建物を購入しても為替差益が発生するとの情報が、国税庁のHPにあります。
      https://www.nta.go.jp/law/zeiho-kaishaku/shitsugi/shotoku/02/40.htm

タイトルとURLをコピーしました